車を一番高く売りたい!買取り一括査定を賢く利用する方法
一括査定とは?
一括査定と持ち込み査定の違い
「持ち込み査定」は買取業者等に、直接、車を持って行ってその場で査定してもらう方法。
通常、特に予約等も必要なく、混んでいなければ30分程度で査定額が分かり、必要書類が揃っていればその場で契約(車を売る)する事も可能です。
車を売ったお金について、ローカルな買取業者の中には、即日現金で支払うところもありますが、大手買取業者は、後日に振込みという形が一般的です。
一方で「一括査定」は、自分で車を持ち込むのではなく、業者に来て貰って査定をする方法。
また「一括」ですので、一社ではなくて複数業者をまとめて見積もり(相見積もり)をする事ができます。
持ち込み査定と比べ、複数業者を相手にする必要があるので手間はかかりますが、相見積もりをする事によって、自分の納得のいく金額で売りやすくなります。
金額はこだわらないから、とにかく早く車を売りたいなら持ち込み査定を。できるだけ車を高く売りたい!という時には一括査定がおすすめです。
査定を一括で行うメリット・デメリット
「一括査定」を行うメリットは次の3つです。
- 高く買取る業者を探せる。
- 各社を競わせる事ができる。
- 複数社調べた。という事故的な安心感。
一括見積もりを行う最大のメリットは、車をより高く売る業者を探し出す事ができるということ。
業界内のある程度の基準があるため、何十万もの違いがある事は考えにくいですが…確実に高く買い取る業者とそうでないところは存在しています。
会社等で何かしらの商品購入経験のある人であればとおる道ですが、少し高額な商品を購入する場合には必ず「相見積もり」をとるはずです。
相見積もりなしで、1社だけしか見なければ上司に怒られるのは目に見えていて、複数の会社の相見積もりをとって、互いに価格を競わせてから…はじめて商品購入に至るという流れです。
同じように、自分で車を売る時にも 「価格」や「サービス」の面で、複数の業者をうまく競わせる事が、買取額を少しでもあげるテクニックと言えるでしょう。
また、こういった面倒な作業を行った結果、「複数社調べたし、やることはやった」という気持ちになり、実際に売った後にも「もうちょっと高く売れたかも…」という後悔をなくす事ができるという効果も。
逆にデメリットとなる事は次のとおり。
- 複数社を見極める必要がある。
- 複数社の対応をする必要がある。
一括審査を行うと、メールなり電話なりで複数社から問い合わせがやってきて、それぞれに「お決まりの対応」をする必要があります。
それなりに時間もかかり、面倒な作業とはなりますが、営業時の相手の対応を実際に確認する事ができたり(信頼度・安心感等)、前述のとおり価格面で競わせる事でのメリットもあります。
「高く売れなくてもいいから、とりあえず処分したい。」という程度であれば、一括査定のメリットはほとんどなく、近所の身近な業者を選ぶ方が良いです。逆に「1円でも高く…」と思っているなら、一括査定を行うべきでしょう。
車を一括査定する時の手順
車を「一括査定」で売ろうと考えている時。次のような手順で進めていくとスムーズです。
- 一括査定を申し込む。
- 複数業者から連絡がくるので日程調整。
- 査定に必要な書類を用意。
- 査定前の準備をしておく。
- 査定に来てもらう。
- 見積もりを検討し売る業者を選ぶ。
- 買取りの準備を進める
順番に説明していきます。
1.一括査定を申し込む
「一括査定」を専門とする業者の中から選んでいきます。一括査定業者は、複数の買取り業者と契約しているので、一度の申し込みでまとめて見積もりをとる事が可能です。
一括査定の業者にも、得意とする分野や、契約している買取り業者数に違いがあるので、自分の目的にあった一括業者を選ぶ事がポイントです。
2.複数業者から連絡がくるので日程調整
一括査定の申し込み後、一括査定業者が契約している買取り業者の各社から連絡がきます。
同じ日程で、会社ごとに時間をずらして見積もりしてもらうのが一般的ですが、おすすめはできるだけ見積もりをする時間を一緒にしてしまう事です。
これは、何度も同じ事をやる手間が省ける時間的節約の意味があること。相手側も同業者がいるために下手な事は言えなくなる(嘘はつけなくなる)というメリットもあります。
同時刻査定を嫌がるような業者であれば、あまり査定額がつかない場合が多いので、はじめから断る事ができるという点もポイント。
ただ、同時に行う場合には各社に事前にその事を伝えておくようにしましょう。
3.査定に必要な書類を用意
- 車検証
- 自賠責保険証
車を査定する段階では、必要書類となるのはこの2点だけです。
車検証を紛失してる場合
もし車検証を紛失してしまっている時には、再発行する必要があります。(車両携帯義務の面からも)再発行は、車屋をとおす場合と自分で行う方法の2種類の方法があります。
自分で再発行する場合には、以下の書類を用意し陸運支局に行き再発行して貰います。
- 免許証等の身分証明証
- 認印
- 申請書
- 手数料納付書
3と4の書類は陸運支局窓口で受け取れます。再発行手数料300円と、申請用紙の書類代金100円程度が必要です。尚、申請書に項目がありますが、紛失理由を記入する必要があります。
自賠責保険証を紛失してる場合
通常、手続きをした保険会社にて再発行を依頼します。再発行の必要書類は、印鑑と免許証である場合がほとんどですが、保険会社によって多少の違いがあるようです。
また、代理店では対応していない場合もあるので、直接問い合わせの電話をしてから行くほうが良いです。
4.査定前の準備をしておく
査定当日までに、書類以外の部分でも準備を進めておきましょう。
おおよその相場をリサーチ
売る予定の車の「平均相場」を知らないままに、いきなり見積もりに来てもらう事は、交渉力に欠けます。平均相場については、買取り業者・一括査定業者・ディーラーなど、様々なところで情報開示がされています。
平均相場はサイトごとに少しづつ違いがあるので、複数サイトをチェックして平均値を把握しておきましょう。
相場が分かるサイトをいくつか紹介しておきます。
みんカラ
https://kaitori.carview.co.jp/souba/
日本はもちろん、海外の主要メーカーから車種検索ができたり、セダン・ワゴン・ミニバン・SUV等のボディスタイルからも平均相場を把握する事ができます。
相場検索ランキング等もあり、人気の車種やよく検索されている車種もひと目で把握する事が可能。
カーセンサー
https://www.carsensor.net/usedcar/souba/
モデルと車名を入力する事で平均相場価格を手軽に見る事ができます。「平均相場価格は◯◯◯円」と表示されるのではなくて、細かな表となって表示される事が大きな特徴。
実際に販売されている物件数を、例えば100万円代の2010年モデルなら5台・90万円の2009年モデルなら4台、といった具合に分布図を見る事ができて見やすいです。
年台ごとに在庫量が多い台数や価格が一目瞭然で、一括査定の前の予備知識としても勉強になるかも。
車選び.com
細かな数字は表示されないものの、ざっくりと平均相場を見たい時に便利なサイト。メーカーごとに検索してみると、そのメーカー内の高額買取ランキングもそれぞれ表示されています。
TOYOTA
https://toyota.jp/service/tradein/dc/top
買取りではなく、下取りにするとどれぐらいかかるのか? を把握するためにこちらのサイトも参考としておきましょう。
またディーラーによっては、他メーカーからの乗り換えの優遇として下取り価格を高額設定する場合もあるため、実際に相見積もりをとる場合でも「一括査定」+「ディーラーの下取り査定」の合わせ技で、よりお得に新しい車を購入できるかもしれません。
車の洗車・掃除
基本的に洗車をばっちりした事で、査定額がアップするような事はほどんどありません。但し、あまりにも汚れがひどい場合には査定額がマイナスになる可能性は多いに考えられます。
ですので、査定前に洗車をする事は「プラスにするためではなく、マイナスを避けるため」と割りきっておく方が良いでしょう。
基本的な車の洗車は、自分で行える程度の簡素なもので十分です。普段なかなか掃除しない場所を丹念に磨いたり、洗車機等をとおす必要も特にありません。(洗車機で逆に傷がつく場合もあるため。)
泥汚れがない程度にホースで水を流す。窓をタオルで拭く。外装部分はこの程度で十分。
内装に関しては掃除の部分は掃除機をかける程度で十分ですが、「匂い」については少し敏感になっておく必要があります。
査定でマイナスポイントがつきやすい要素が「タバコの匂い」です。喫煙車の場合、車内はもちろんエアコン内部まで匂いがしみついている可能性が高いです。
車内のタバコの匂いを除去するためには、複数の工程をこなす必要があります。
- 車内の窓・シート・ダッシュボード等あらゆる場所を中性洗剤で拭き取る。(ヤニ汚れの除去)
- エアコンフィルターの交換。(3000〜4000円程度)
- スチームタイプの消臭剤を使用。
- 除菌消臭剤を散布。(たっぷりと)
特に、車内にヤニ汚れ残っている事で匂いの原因は消えないため、それらを除去する作業が上記のようになります。この段階で、金額や時間もかかるものが多いですが、査定に数万円の差が出る場合もあるため、やってみる価値はあるかもしれません。
車の付属品を用意
車の査定をする時には、もともと車についていた付属品があるかどうか?という事もポイントの一つとなります。もともとついていた付属品とは、「取扱説明書」「整備手帳」「スペアキー」等です。
特にスペアキーについては、なくしてしまっていると査定にマイナスがつく可能性があります。
ただ、新しくスペアキーを作る金額と、査定額でマイナスにならなかった金額を比較した場合…ほとんどの場合が新たにスペアキーを作る方が大きな出費となる場合が多いです。
特に電子的なパーツもある、イモビライザー付きのキーを作成する場合には、鍵本体も入れ替える事となるため数万円の出費となってしまいます。
買取業者の中には、スペアキーの有無を査定額に影響させないところもあるため、この部分を業者の比較目安の一因とする考え方もあります。
5.査定に来てもらう
ここまでの準備が整えば、後は実際に見積もりをしてもらうのを待つだけですが、実際に見積もりに来てもらった時にも、いくつか抑えておきたいポイントがあります。
今日中に決めない事を伝える
車をより高く売るために、「ココに売りたいと思った業者に売るということ」「基本、価格が一番高いところに売るということ」この事実を伝えたうえで、いったん持ち帰る事を伝えましょう。
またこの時、実際に車を手放す予定の日も伝えるとより効果的。現実味がある話のため、業者側も熱を入れて価格交渉にのってきてくれます。
連絡がない場合は「断る」という事を伝える
不要なやりとりを避けるために「後日、決めた業者のみにこちらから電話する」という事を伝えます。
この方法をやる事で、電話がかかってきた業者は、まるで合格通知をもらったかのうような錯覚になるので、最終的な価格交渉もしやすくなります。
例えば「御社の対応が良かったので検討してるけど、B社の方が価格が高かった…」等のような形で、もう1歩踏み込んだ交渉が可能です。
6.見積もりを検討し売る業者を選ぶ
最終的に契約を結ぶ時にも「この価格で良いのか?」という事を今一度確認しましょう。いちど売買契約を結んでしまうと簡単にキャンセルできない状態になります。
中古車を売る場合にはクーリングオフは適用されないため(実際には消費者が業者側になるので意味も違いますが)、無条件でキャンセルする事はできず、数十万円のキャンセル料を伴う場合がほとんどです。
7.買取りの準備を進める
必要な書類を用意する
- 車検証
- 自賠責保険証
- 実印
- 印鑑証明 (発行から3ヶ月以内)
- 自動車納税証明証
- リサイクル券
実際に車を売る時に必要となる書類は次の6つです。車検証、自賠責保険証を用意するのは査定時と同様です。
実印を持っていない場合には、事前に市区町村役場で実印登録を済ませ、同時に印鑑証明を貰っておくとスムーズです。
自動車納税証明証は、自動車税を支払っている事を照明するものであり、支払っていなければ売る事はできない決まりとなっています。「納税証明証が届いていない」「紛失した」等の場合には、管轄の税事務所や自動車税管理事務所で再発行してもらいます。
リサイクル券が見当たらない場合には、再発行ではなく「リサイクル料金の預託状況」というページから印刷して使用するようにしましょう。
▶関連:自動車税リサイクルシステム
納税証明書がない時は?
自動車税は、毎年4月1日時点で車を所有している全員にかかる税金で、5月末までに納付する必要があります。そして、納付した後に貰うのが「自動車税納税通知書」。
都道府県によって若干のデザインの違いはありますが、基本的には「自動車税納税通知書」の横がミシン目になっていて、半券のような形で「自動車税納税通知書」がくっついています。
例えば、コンビニ等で支払いを完了したら、自動車税納税証明書を切って貰ってハンコを押してもらう形です。
何度も納税を経験してる人は「車検で必要になるから…」という事が分かってるので、この証明書の半券を大切に保管するもの。
ですがそうでない場合、光熱費の支払い程度のイメージを持ってしまって、コンビニで支払いが終わった後に捨ててしまってるかもしれません。
このような形で証明書を紛失してしまった場合には、再発行の手続きをして用意しておきましょう。
再発行は該当地域の陸運支局内(もしくは横)にある、自動車税管理事務所に行きます。「車検証」と「認印」等を持っていけば無料で再発行可能ですが、場合によってはその他の身分証明証も必要となるば場合もあるため、免許証等も持参していくと良いです。
なお、陸運支局が遠方にあって自分で行く事ができない場合には、電話で連絡のうえ郵送する事も可能。その場合は、車検証のコピーや切手を貼った返信用封筒等の書類を事前に郵送する必要があります。
任意保険の取扱を決めておく
通常、ローンが残っている場合の信託会社とのやりとりだったり、ナンバープレートの処理など、その車を次に渡すために必要な処理については買取業者が行ってくれます。
但し、強制ではなく自己判断で設定している「任意保険」については、これら買取の手続きの中の処理に入っていないため、自分で連絡して解除する必要があります。
保険会社にもよりますが、解約はすぐに行えるものではありません。
- カスタマーセンター等に電話
- 解約書類が郵送される。
- 解約書類に記入後、郵送到着し完了。
このように電話だけの手続きでは行えず、解約書類への記入が必要となります。実際に車を売る事になったら、タイミングを合わせて早めに連絡しておくとスムーズです。
任意保険の解約には注意が必要!
自動車保険の任意保険には「等級制度」があります。等級は1級から20級まであり、級数に応じて保険料がプラスされたりマイナスされたりする制度です。
細かなルールがありますが、大枠は次のようになります。
- 新規契約は通常6等級からスタート
- 前年に無事故で1等級アップ
- 前年に事故有りで保険適用で3等級ダウン(3年間は事故有りの割引になる)
等級別の割増引率の参考例です↓
等級 | 事故なし | 事故有り |
---|---|---|
1等級 | +64% | +64% |
2等級 | +28% | +28% |
3等級 | +12% | +12% |
4等級 | −2% | −2% |
5等級 | −13% | −13% |
6等級 | −19% | −19% |
7等級 | −30% | −20% |
8等級 | −40% | −21% |
9等級 | −43% | −22% |
10等級 | −45% | −23% |
11等級 | −47% | −25% |
12等級 | −48% | −27% |
13等級 | −49% | −29% |
14等級 | −50% | −31% |
15等級 | −51% | −33% |
16等級 | −52% | −36% |
17等級 | −53% | −38% |
18等級 | −54% | −40% |
19等級 | −55% | −42% |
20等級 | −63% | −44% |
このように、各等級をあげるためには6等級スタートからだと順調にいっても14年かかり、あがった後の割引率もかなり高額でお得です。
ですが、車をいったん手放してしまうと、せっかくカウントされた等級が 次に購入した時にはリセットされ、またイチからスタートとなってしまいます。
これを防ぐためには、「中断証明書」と呼ばれるものを取得する事ができます。これは、契約している保険会社に言えば発行して貰えるもので、発行してから10年間は 再度加入した時に同じ等級で入る事ができます。
また、一部の共済をのぞき、違う保険会社でも同様に適用する事ができます。
中断証明書が発行できる場合は次のとおり。
- 車を廃車にしたとき
- 車を譲渡したとき
- 一時抹消を行ったとき
- 車検が切れたとき
- 盗難されたとき
当然、車を売る事もこの中に該当するため発行して貰う事ができます。
しばらく車に乗る予定がなかったり、今後乗るかどうかは別にしても、10年の間に気持ちが変わったり状況が変化する場合もあります。
すでに6等級以下の場合を除き、ほぼ必須で請求すべき書類と言えます。
車をより高く売るために
photo by Mark Moz
ディーラーと中古車専門で価格が違う
これは、車を完全に手放す「買取」にするか、別の車を新たに購入する「下取り」にするかの選択肢とも言えます。
ディーラーに依頼する場合は、通常 車の「下取り」です。「自社の新車をなるべく多く売りたい!」という心情があるものの、新車になるほどなかなか割引きするわけにもいかず、値段的なウリを出しにくい部分でもあります。
そこで、下取り価格を多めにサービスして【新車価格−下取り価格=実際の負担額を軽減】というようにお得感を出しています。
逆に中古専門で取り扱っている業者は、中古車の市場価格や自社の得意とする車種等をミックスして「買取」という形をとっています。
ディーラーは新たな車種を販売するため。中古社専門会社はより売りやすい車を獲得するため。このように、その会社の立場に立ってみるとまったく違った目線で車の下取りや買取を行っているため、査定額に大きな差が出る場合もあるのです。
車を手放すつもりであれば中古車専門会社への依頼となりますが、新たに購入するための資金にするのであれば、どちらの金額も知っておくべきかもしれません。
車を売る時期は大事
中古車を売るのはタイミングが大事だと言われています。 特に その車種のモデルチェンジが行われてしまうと、一気に相場が下がってしまう場合もあるため「売るなら早めに!」とセールスしてくる中古車販売会社も多いのです。
またゴールデンウィークや夏休み等の1ヶ月前程は、大型連休に備え、年間をとおしても車を新たに購入する人が増える時期と言われます。
当然、この時期は供給量が減りやすくなるため、中古車会社の立場からみてもなるべく多くの車を手元に置いておきたい時期。つまり、この時期を狙う事で 多少 甘めに見積もりをしてもらえる可能性もあります。
オプションはプラスになる?
純正のオプションはそれがあるだけで査定額がプラスになる傾向。逆に人を選ぶようなドレスアップや過剰なチューニングはマイナス査定になる傾向です。
純正ナビやサンルーフ。純正のシートカバー等を取り付けている場合には、アピール材料として積極的に伝えていきましょう。
車検の残りで査定額はアップする?
査定に影響はある
同等のスペックで、車検がたっぷり残っている車と、車検があまり残っていない車を比較すると、車検が残っている車の方が査定額が高くなります。
どれぐらい残っているのが良いのか?というと、おおよそ残り1年以内か以上かでプラスになるかマイナスになるかの指標となっているようです。残り1年以上あれば、プラス査定になり、1年を切っている用であればマイナス査定となります。
但し、車検に通すのは待つ
車検の残りによってプラス査定にはなりますが、プラス査定のするために車検に通す事は避けた方が良いでしょう。
プラス査定になると言っても、良い場合でプラス2〜3万円程度のレベルです。実施に車検を通した事のある人は分かると思いますが、どれだけ工夫して安くしてもらったとしても最低10万円〜はかかってきます。
プラス査定になる分と、実際に車検にかかる費用を考えると、わざわざ車検にとおしてから査定をしてもらうメリットはほとんどないと言って良さそうです。
車検の残りと査定額の関係は、「残ってたらちょっとプラスになるんだな」ぐらいの認識だけで良いと思います。
車査定でよくあるトラブルと対処方法
電話勧誘がしつこい
車査定の申込をした後に、ひっきりなしにかかってくる営業電話。本当に必要な電話であれば良いものの、多くの場合「他社へ顧客を取られないため」にかかってくる場合が多いです。
これらの営業電話を効率よく断るためには、次のような方法がおすすめです。
その1.はっきりと断る
「売る意思は1mmもない」という事をはっきりと伝えます。中途半端な対応は無駄に相手に時間を与えるだけです。
但し、しつこい業者ほどこう言われる事には慣れているので、例えどんな風に切り返されても絶対にNOと言える強靭な意思がこちら側にも必要。
その2.別の理由をつける
相手側が他に理由をつける余地がないような、絶対的な理由で断るようにします。例えばこのような言い回し。
- すでに売ってしまったので手元にない。
- 続けて乗る必要が出てきたので売る事ができない。
- その電話によって業務に支障がある事を伝える。(断れば業務妨害罪で通報できる。)
- 一度断った電話に対して何度も勧誘電話をするのは、特定商法取引違反にあたる。←ことを伝える。
はっきりと断った後の繰り返しの電話対応は、憲法上でも違反である事の取り決めがいくつか存在しています。
また、実際に「こんな事で警察に電話するなんて…」と思ってしまいがちですが、重要な事件等では「電話対応」がきっかけとなる場合も多いため、実際に警察が相手方に働きかける可能性も高いです。
その3.着信拒否をする
なかなか自分で断る勇気のない人は、相手方がかけてくる電話を着信拒否してしまう方法も一つの手段です。複数の回線を持っている場合には、都度設定が必要ですが、相手に「無言の拒否」という意思を伝える事できます。
一括車査定等を行った後に、ある程度売りたい業者の目星がついた後にも、不要な電話を断る事ができる手軽な方法です。
金額を振り込まれない
査定後に車を売ることが決定した後、数日後に振り込む事を約束。でも、実際には車だけもっていかれて振り込まれる事がなかった…という詐欺を行う悪徳業者もあるようです。
対策方法としては、知名度の高い大手買取業者から選ぶ事。個人や中小型の業者とやりとりする場合は、即日現金で売買するか、実店舗をチェックしに行く等の方法が有効です。
売買完了後に振込額を下げられる
実際に契約手続きが完了した後に、「不具合があったのでその分を振込み額から減額します。」といったケース。特に「事故車」と判明した場合に行われる事が多いようです。
こういったトラブルを防ぐためには、売買契約時にこういった事がない事をよく確認し、書面上でもそういった突起事項がないかどうかをよく確認することです。
ちなみに、売り手側にも「瑕疵担保責任」というものが存在し、売る際にそういった不具合や事故履歴は正しく申告する必要があります。
キャンセルできない。
契約書に捺印した時点で基本的にキャンセルする事がはできず、またその分費用もかかってきます。正確な意味ではありませんが、クーリングオフに近い事は車の売買ではできないため、契約時にはよくよく考えてから決めるようにしましょう。
車を売る前に知っておきたい事
車は何年目で売るのが1番お得?
photo by Kevin
よく走行距離が短い方が高く売れるという事は耳にしますが、結局のところどれぐらいまで乗ったら最もお得になるのでしょうか?
走行距離で判断する
まずは、1番分かりやすい「走行距離」で判断する場合。
通常、査定額がプラスに働くのは、約30,000km程度までと言われています。走行距離が50,000kmを超えると「多走行車」扱いになりマイナス査定。100,000kmを超えると過走行車と呼ばれ、ほとんど値がつかない場合も多くなります。
この辺りのプラスとマイナスの関係は、走行距離によっておおよそ以下のように分かれているようです。
走行距離 | 査定増減(※ おおよそ) |
---|---|
0〜 30,000km | プラス 2〜10万円 |
30,000〜50,000km | 特に変化なし |
50,000〜70,000km | マイナス査定 |
70,000km〜 | 大幅マイナス |
車種や年式によっても変わってくるので、上の表はあくまでも目安です。
ここ最近の車は技術力の進化によって、たとえ10万キロを越えてもすぐに故障するような事はほとんどなく、20万キロ、30万キロと走り続ける事ができます。
ですが、業者側の立場からしてみると 技術的な事実と実際に売れるかどうか? という部分にはギャップがあるようで、やはり10万キロが一つの大きな壁となているようです。
この場合は、「10万キロの壁」をさほど意識しない海外向けに販売力のある業者を選んで、僅かな金額でも買い取ってくれる業者を頑張って探すか、いっそ売る事はあきらめてセカンドカーとして使っていく方が良いかもしれません。
年数で判断する
一般的には、ここまでお伝えしたように走行距離が短いほどに 査定額がプラスされる傾向にあります。ですが、実際のところは「1年間に1万km走る車」が理想とされています。
これまでバイクに乗った事のある人は経験しているかもしれませんが、冬場乗ってなかったバイクを春先に動かそうとすると、セルでエンジンがかからず…何度もキックスタートしてみたり、それでもかからずに「押しがけ」で頑張った事のある人もいるかもしれません。
このように、車やバイクは「定期的に動かすこと」をしないと、なかなか良い状態を保つ事ができません。
ほとんど乗ってない車だから高額査定がつくかも!? と思っていても、あまりプラスにならない場合は「普段動かしていない車」と見られる可能性が高くなります。
ちなみに1年間で1万kmをもっと現実的に見てみると以下のような数字になります。
- 毎日乗ったら1日あたり約27.4km
- 1週間あたり191.7km
- 毎日通勤で10kmちょっと+週末(2日間)のお出かけで合計100km程度
意外に普通に乗り倒しても、年間 1万km というラインはギリギリなようです。
ボロボロの車でも売れるの?
photo by Moyan Brenn
一般的な方法
車の買取り業者の立場から見てみると、ボロボロの車でも以下のような方法で販売する方法があります。
- 10万km以上でも需要のある海外で販売
- パーツごとにオークション等で販売
- その他販売ルートを持っている
このような方法やルートを買取り業者が持っていれば、売る事は可能です。
また、新車でディーラーから購入予定する場合には「下取り」を検討するのがおすすめ。
まったく値がつかないという状況は、新車を購入してくれるかもしれない顧客に悪い印象となるので、「新車からの値引き」や、何らかのオプションをつける等、多少の付加価値は期待できます。
オークションを利用する
自分で手続きをしてオークションで販売します。自己責任ですすめていく他、落札者とのやりとりも必要となり手間はかかります。
ですが、「その車がどうしても欲しい!」等、求めている人にうまく当たる事ができれば、値段をつけてもらえるかもしれません。
車をオークションサービスを使って販売するためには、以下のような準備・方法が必要です。
- 出品予定の車の相場を把握
- 車の詳細情報をまとめる。(車種・年式・車体番号など)
- 登録用の写真を撮影。傷へこみ等も偽りなく撮る。
- 名義変更の際に必要となる書類の準備
- オークション出品の際のルール決め(クレーム関連・事前現車確認・トラブル防止の念書など)
また、落札予定の人に分かりやすく情報提供すること。クレームやトラブルを防ぐためのルールをしっかり決めておくことが必要。基本的な事ですが、出品予定の車の最低落札価格を決めるために「世間的な相場」を知る事も重要です。
この辺りはプロでもない限り自分で調べる事は限界があります。ですので、一括査定等を活用して、複数のプロ目線で事前にリサーチしておくと良いでしょう。売る予定の車の良いとこ悪いとこを教えて貰えるので、出品時の情報記載もラクになります。
「車の傷」は直さない方が高く売れる?
photo by ilkerender
車体に傷がある車種と傷がない車種を比べると、当然、車体に傷がない車の方が査定額は上。
では、査定額を上げるためにボディの傷を修理してから査定に出した方が良いのか?というと…そうでもありません。
傷の程度にもよりますが、例えば大きなへこみを修理しようと思うと、それだけで10万円以上を超えてしまうような場合も。
この例だと、下手に修理を出してしまうと 事前にかかった修理代金が大きくなり、査定額が上がったとしてもトータル的には損です。
- A:車査定(傷あり)
- B:車査定(傷なし)+事前の修理代金
AとBを比較してみてお得になる方を選ぶ形がベストですので、傷を修理する前に、いちど査定に出して比較できる状態にしておくと良いです。
ローンが残っていても売れるの?
photo by Chris Potter
車の「所有権」を見てみよう!
所有権が自分の名前になっている場合は、ローンが残っていても、そのまま車を売る事が可能です。当然ですが、残っているローン残額は、これまでどおり支払う必要があります。
ただ、車を売って得たお金で残りのローンを一括完済したり、下取り等で新たにローンを組み直したりする事もできます。
所有者がローン・信販会社の名前になっている場合は、このままの状態では売る事ができません。
この車を売るためには「所有権の解除」を行う必要があります。所有権を解除するためには、いったん今残っているローンの残額を完済する必要があります。
実際はディーラーに任せてしまってOK
「所有権の解除」「ローンの完済」など、売る事を躊躇してしまいそうな面倒な内容がありますが、基本的には買取業者やディーラーに任せてしまって良いです。
ローンが残っている車を取り扱う時には、「委任状」という書類を書きます。これによって、これら面倒な処理を業者が代行して行ってくれます。
査定してもらった金額が、残っているローン残高を超えている時は、査定額でローン額を相殺し手元にも金額が残ります。「先にローンを完済しないと、所有権を解除できない」という点で違和感を感じますが、この辺りの交渉を査定業者がローン・信販会社へ行ってくれるという事です。
ローン残高が買取査定額を上回るとき。 この場合は、不足分を一括で支払ってしまうか、さらにローンを組み直す事で、所有権の解除が可能となり車を売る事ができます。
「ローンの組み直し」等は、業者によって対応が変わるため、まずは相談してみるのが良いでしょう。
車を売った時のお金に所得税はかかる?確定申告は?
photo by 401(K) 2012
車を売却した時にかかる所得税については、「業務用」「通勤・通学用」「レジャー用」の3つのパターンに分けて決められています。(この3つは、自動車保険に加入する時に決める「区分」と同じ意味です。)
業務用
所得税の中で「譲渡所得」という項目にあたり、税金の支払いが必要です。個人で業務用で行っている人は、当然、確定申告を行っているはずなので、出納帳に記帳する形となるでしょう。
通勤・通学用
いわゆる自家用車として、通勤や送迎用に使っていたケースです。この場合、生活用動産(生活に必要な財産)としてみられるため、非課税となります。
レジャー用
業務用と同じく、譲渡所得がかかります。但し、課税対象となる金額は「売却益」の部分です。
売却益は、もともとの購入価格と実際に売った時の差額。通常、買った時より売った時の金額が高額になる事は、ほぼ稀なケースであるため、売却益もマイナスになり「課税対処がない」という状態になります。
また、年式によるプレミア価格がつき売却益がプラスになったとしても、50万円までの特別控除が設定されています。「買った時よりも、50万円以上高く売れたら、税金がかかる」と覚えておくと良いでしょう。
友達に車を売りたい時は?
必要なこと
知人や友人に車を売ったり、譲ったりする時に必要となる事は主に次の3つです。
- 売る値段を決めてやりとり。
- 保険の解約等
- 名義変更(移転登録)
保険解約については、今入っている保険の状態によっては「一時解約」とした方が良い場合があるので要注意。
そして、個人で車をやりとりする場合に、何より重要な手続きが「名義変更をする」という事です。
名義を変更する方法
名義を変更する方法は、「代行」で依頼する方法と、自分でやってしまう方法があります。
代行で依頼する場合には、行政書士による名義変更の代行サービスがあります。「車 名義変更 代行」等と検索すれば該当する業者一覧が表示されます。
「ナンバーは同一」「ナンバープレートも変更」等のよって金額が変わってきますが、通常2〜5万円程度の値段がかかってきます。
自分で車の名義変更を行う場合には、新所有者(買った人・貰った人)自身で該当する陸運支局に行き名義変更の手続きを行います。
陸運支局での手数料や、各種書類にかかってくる手数料等がありますが、代行で依頼する場合に比べると圧倒的に安く1万円以内程度で行う事が可能です。
名義変更を個人てやる場合には、旧所有者と新所有者でそれぞれ必要な書類があります。
旧所有者が用意する書類は、次のような書類を、新所有者に渡して陸運局で手続きが行えるようにします。
- 譲渡証明書 (実印つき)
- 印鑑証明証 (発行日から3ヶ月以内)
- 委任状 (実印つき)
- 住民票 (※ 車検証の住所と事なる時)
- 車検証 (提出できるように新所有者へ渡す)
上記書類と合わせて、新所有者は次の書類を用意します。
- 印鑑証明証(発行日から3ヶ月以内)
- 申請書 (陸運支局の売店で購入)
- 手数料納付書 (陸運支局のものを利用)
- 自動車税申告書 (陸運支局内や横にある「自動車税事務所」のものを利用)
名義を変更しないと危険!
ちなみに、もし名義変更せずに車を渡してしまうと様々なデメリットがあります。
- 違反時に「持ち主」に支払い義務が生じる可能性
- 税金が自分にくる
- リサイクル料金の支払いが自分にくる
- もし、犯罪に使われた時の責任問題
このように多量のデメリットやリスクがあるので、車を譲る場合には「必ず相手が名義変更をしてくれること」を大前提にしてやりとりするようにしましょう。
この辺りの処理を面倒くさがる相手には、渡さない方がベストです。
バッテリーがあがってる車・バッテリー切れの車は売れる?
バッテリーがあがった車の場合
バッテリーあがりの場合には、バッテリーを充電するか交換するかしない限りは、基本的に「出張査定」という形で査定が可能です。
また、査定の際には走行距離等を見たり状態を確認するために必ずエンジンをかける必要がありますが、事前に出張業者に「バッテリーあがり」の事を伝えておくことで、ブースターケーブル等を持参してきて、エンジンをかけてくれるため査定にも問題はありません。
バッテリーは交換すべき?
車種にもよりますが、バッテリー交換に必要となる費用は10,000〜20,000円です。また、とりあえず現状で頑張る場合には数千円で充電する事も可能です。
ですが、先のお伝えしたように出張査定を利用すれば、査定業者がエンジンをかけてくれる事は可能で、査定額にもさほど影響がありません。
「バッテリー切れをなんとなく負い目に感じる」という自信の精神的な問題でしかなく、わざわざ査定のために交換する必要はないと言えるでしょう。